「目的は果たした」の目的とは? 配信中止が決定した宮城県の炎上壇蜜動画の制作費は復興寄付が原資の画像1

仙台・宮城【伊達な旅】夏キャンペーン2017

 公開後、SNS等で「まるで風俗」「この動画で宮城へ行きたいとは思えない」と批判されていた仙台・宮城観光キャンペーン推進協議会によるPR動画が、予定よりも1カ月ほど早い826日に配信を終了することが21日に報道された。

 当初、動画に対して好意的な評価を下していた村井嘉浩県知事だったが、同日の記者会見で「否定的な思いを持つ人がいる以上、配慮が必要」と回答し、批判が配信中止の一因であることを認めている。……というのが各社の報道だが、記者会見での発言をみると、村井知事が批判を問題として受け止めていないように思われた。

 この動画は、仙台・宮城観光キャンペーン推進協議会が「仙台・宮城【伊達な旅】夏キャンペーン2017」の一環として作成したもので、報道によれば、東日本大震災からの復興のために集められた寄付金を原資とした基金から拠出されたものらしい。制作費は2300万円にのぼる。

 wezzyでも本動画への批判を複数回に渡って掲載しているため、詳しい動画の内容についてはそちらを参照されたい。

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 718日、協議会の会長職代理者を務める仙台市の奥山恵美子市長は、「男女共同参画という視点からはやや配慮に欠ける部分があった」「観光動画の作成においてはあまりにも県にお任せしすぎていたという反省がある」と定例会見の場で述べ、問題があることを認識。しかし動画の削除要請は考えておらず、「品位にかけると言われてもやむを得ない部分があったのでは」と県側に伝える意向を述べるに留めている。一方、宮城県議会の女性議員7名は「女性が性の対象として表現されている部分が多い」として721日に配信中止を要請。前倒しで中止が決まった翌日には、女性議員による超党派の会「みやぎ女性議員のつどい」が即時中止を求める特別決議を県に提出している。

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